サイト設立一ヶ月記念企画!“三人娘、飲み会に行く!?”

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【プロローグ】

 


 

 

ある夜のこと。

 

 

ネテロ会長からヨークシンにある高級バーのチケットが(別にやらしいお店ではありません)、奈々実、ポー、トモの三人娘のもとに送られてきました。

 

 

 

とりあえず、指定された時間通りに集合してみる三人。


 

 

ウェイターさんに案内されたのは、店内でも最も奥まった場所にある個室部屋でした。

 

 

 

互いが誰かも、どうしてここに集められたかも分からない中、世にも奇妙なパラレル三世界夢主飲み会が始まろうとしています……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                     ***

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

サトツ「皆さん。今夜はこのような場所にお集まりいただいて、ありがとうございました。急な話でさぞかし驚かれたでしょう。全く会長にも困ったものです……」

 

 

 

三人「「「サトツさん!?」」」

 

 

 

ポー「お、お久しぶりです……でも、どうしてサトツさんが」

 

 

 

トモ 「ギャルソン姿のサトツさん……うやあああああああああああ!!!……はっ、あぶないあぶない……」

 

 

 

サトツ「ふふ。私は、皆さんにネテロ会長からの伝言をお伝えしに来たのです。取り違えのないよう、そのままをお伝えいたします。“ハロー!元気しとったか嬢ちゃん達!!お主ら最近頑張っとるようじゃのー!今夜はそのご褒美として、会食の席を用意した。今夜はワシのおごりじゃ。好きなだけ飲んで騒いで親交を深め合うがよいぞ。ホーッホッホッホ!!”」

 

 

 

トモ「なんですかそら!?」

 


 

ポー「か、会食、ですか……?」

 

 

 

奈々実「しかも、会長のおごりで??まじで??」

 

 

 

サトツ「ええ。そんなわけで、今回の飲食代は全てハンター協会が受け持つことになっております。奈々実さん、ポーさん、そしてトモさん。今夜はどうぞ、思い切り羽根を伸ばして、楽しんでいって下さいね」

 

 

 

パチン、とウインクするなり、ダンディーでジェントルマンなヒゲの紳士は去っていく。

 

 

 

ただ呆然と……部屋の中に取り残される三人。

 

 

 

ポー「ちょ、ちょっと待って下さいよ、サトツさん!」

 

 

 

トモ「行っちゃいましたねー……相変わらず足の早い」

 

 

 

奈々実「いーやん、いーやん!!せっかく会長がおごってくれるって言ってるんやし、さっそく何か頼も!!お酒お酒!!」

 

 

 

トモ「間違いないですっ!!メニューくださーい!!!」

 

 

 

ポー「うわ!メニュー表がドアの隙間からシュッて飛んできて壁に刺さった……!?」

 

 

 

奈々実「絶対、外に誰かいるな……まーいいや!で、どっちがポーちゃんでどっちがトモちゃん?」

 

 

 

トモ「あ、はい!わたし、トモです!チビですけど、こう見えて23才。酒もタバコもパチスロもOK!!」

 

 

 

奈々実「おお、まじで!」

 

 

 

ポー「あはは。じゃあ、私が一番歳食ってるのかな?ポーです。24才、パドキア海近郊で、海洋生物専門の幻獣ハンターやってます」

 

 

 

奈々実「へえー!あ、名乗り忘れてた。私、菜々実22歳です。よろしく♪ついでに聞きたいんやけどさー、二人共、ネテロ会長とはどういう関係なん?」

 

 

 

ポー「えっと……ネテロ会長とは、ハンター試験のときにちょっと会ったくらいかな。私は協専のハンターじゃないし、直接顔を合わせることはないんだ。あっ、でも最近、復興したパドキア港の港町に、お酒飲みに来てくれてるみたい」

 

 

 

トモ「へえー。わたしも、会長とはハンター試験で会ったっきりですよ。ときどき、元気しとるかー?って手紙が来るくらいです」

 

 

 

ポー「トモさんは、どんなハンターなんですか?」

 

 

 

トモ「や、やめて下さい、トモさんなんて。わたしは絵を書くのが好きなので、それで稼いでます!」

 

 

 

奈々実「うお!絵かける人マジで尊敬するかも。かくいう私は、協専ハンター、S・SSランクの仕事専門にやってます。会長と一様は師弟関係になるかな?」

 

 

 

ポー「ネ、ネテロ会長のお弟子さん!!??」

 

 

 

トモ「えええっ!?うそおっ!!?原作にはそんなキャラ出てないのにーー」

 

 

 

奈々実「ーー原作?」

 

 

 

ピタリ、と全員の動きが止まる。

 

 

 

互いに互いを凝視するーー時が静止したかのような空白の中、間合いをはかるかのように、トモが口を開いた。

 

 

 

トモ「も……もももしかして…もしかして、こ、ここに集められた三人って……」

 

 

 

奈々実「ト、トト……トトトトトト」

 

 

 

ポー「……富樫」

 

 

 

三人「「「仕事しろ!!!」」」

 

 

 

トモ「うわー!!このネタが分かるということは!!」

 

 

 

奈々実「トリップ!!!」

 

 

 

ポー「ひょっとして、ここにいる三人ともが、別の世界からHUNTERの世界に!?」

 

 

 

トモ「そそ、そうですよ!!えええええっと、えっとですね、わたしの場合は、突然部屋の床が抜けたかと思ったら、この世界に落っこちちゃってーー」

 

 

 

ポー「私は、失恋して院試に落ちて、ヤケ酒しようと海岸沿いを歩いてたら渦潮に飲み込まれてーー」

 

 

 

奈々実「うわー、ちょっとちょっと、まじで??私タバコ吸うのに慌てて階段登って落ちたらこっちにいた!!」

 

 

 

はあー、と、感嘆の息。

 

 

 

ポー「……なるほど。ということは、今夜ここに集められた三名。私たちがこうして会長に選ばれたのは偶然なんかじゃなく、三人とも同じような経緯で、このHUNTER×HUNTERの世界にやって来たからってことになるんだ。興味深いな。一体何がきっかけとなってーー」

 

 

 

ガチャ。

 

 

 

店員「突き出しのホタルイカの沖漬けと、ハンター協会の皆さんからシャンパンのサービスでーす」

 

 

 

ポー「イカ!!」

 

 

 

トモ「うわあ、ポーさん。お箸で猛全とイカ解剖し始めた……」

 

 

 

奈々実「ふぅん…なーんか読めてきたかも。よっしゃ!都合よくシャンパンも来たことだし、とりあえず乾杯しますか!!」

 

 

 

ポー「うん!!しよう、乾杯!同じ境遇の人がいるなんて考えたこともなかったから、すっごくうれしい!!」 

 

 

 

トモ「今日のこの、素晴らしき夜と!!」

 

 

 

奈々実「同世代トリップ3人の出会いに!!乾杯!!!!」

 

 

 

三人「「「かんぱーい!!!!」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

グビグビグビ……。

 

 

 

薄桃色のロゼシャンパンを、三人一緒に一息に飲み干し、

 

 

 

奈々実「ぷはっ!うんまあーい!店員さ~ん、このシャンパンボトルで持って来て♪ポーとトモは次、なに飲む?」

 

 

 

ポー「あ、じゃあ、とりあえずジャポン酒で!」

 

 

 

奈々実「おっ!!いいなぁ~甘口派??辛口派??」

 

 

 

ポー「どっちも好きなんだけど、沖漬けには断然甘口でしょ。あー、いいなあ、こういうの。いつもは漁師のオジサン連中や、学生さんとばっかりだから、女の子だけの飲み会って初めてかも!」

 

 

 

奈々実「漁師のおっちゃんか~!楽しそうやね♪私も最近男連中ばっかりやから、すっごい新鮮」

 

 

 

トモ「同じくです!うーん、それにしても、シャンパンにポン酒ですかあ……そういう大人っぽいの苦手だからなあ。わたしは大人しくカクテルでも……」

 

 

 

ポー「あ、かわいい!女の子らしい!」

 

 

 

奈々実「いいね~。なに飲むの?」

 

 

 

トモ「マティーニ!!」

 

 

 

ポー「(超大人だ……!!!)」

 

 

 

奈々実「やばい……顔とチョイスが一致せ~へんわ」

 

 

 

トモ「店員さーん!ゴードン・ジンにウォッカ。ベルガモットはキナ・リレを二分の一、グラスに注いで仕上げにレモンピール入れて下さいね!だってだって、あのオリーブが美味しいじゃないですか!?」

 

 

 

ポー「あはは……あ、そうだ。話は変わるけど、奈々実は普段どんな人と飲みに行ってるの?さっき、男連中って言ってたけど、それって協専のハンターさんたち?」

 

 

 

奈々実「ううん。イル兄とヒソカ♪あと、ツェゼゲラさんとか、会長とも時々ーー」

 

 

 

トモ「ヒソカさん!!!??」 

 

 

 

ポー「イル……!?ちょ、ちょっと待って!!」 

 

 

 

ピピピピポポポ……ガチャ。

 

 

 

イルミ『はい』

 

 

 

ポー「イルミ?あのさ、いきなり変なこと聞くけど、最近、奈々実さんって人と、ヒソカさんと三人でお酒飲みに行ってたりする?」

 

 

 

イルミ『うん。ヒソカから聞いたの?アイツがときどき誘いに来るから、仕事合間に夕飯食べに言ってるだけだけど……もしかして、奈々実に嫉妬した?』

 

 

 

ポー「ううん、全然。ごめんね、お仕事中にそれじゃあまた!!」

 

 

 

イルミ『あ、ちょっと待って。そう言えば、ハンター協会からポー宛に変な手紙が届いたって父さんから連絡があったんだけど、どんな内容だ……』

 

 

 

ピッ!

 

 

 

奈々実「?????」

 

 

 

ポー「ずるい……ずるいよイルミ……!!デートの時でも外に飲みに行くなんて絶対許してくれないのにーーーーっっ!!!」

 

 

 

ブワッ!!

 

 

 

トモ「うぎゃあああああっつ!!な、なんか出た!!!」

 

 

 

奈々実「し、触手!?てか、え?え??イル兄とデート!?」

 

 

 

ポー「うおおおおのれぇイルミ!!今度遊びに行った時には、このテンタ君で縛り上げて無理やりーーはっ!?……う、うん、デート……私、その、い、イルミの婚約者だから……」

 

 

 

トモ「マジすか!?」

 

 

 

奈々実「ぎゃああ触手がこっち来た、玄武守って!!!こ、ここ婚約者!?て事は、ポーは私の義理の姉ってことになるん??」

 

 

 

ポー「わ。巨大な岩の亀が突然……って、ぎ、義理の姉?」

 

 

 

奈々実「うんうんうん!!だって、イル兄の婚約者なんやろ??」

 

 

 

ポー「う、うん。私が義理の姉になるってことは、な、な……奈々実は、菜々実は……」

 

 

 

トモ「ドキドキ、ドキドキ……!!」

 

 

 

ポー「ミルキくんのフィアンセ!!!」

 

 

 

奈々実「誰がや!!青龍、いってらっしゃい!!」

 

 

 

トモ「ぬわああっ!?なんでわたしまで!!」

 

 

 

ポー「わっ!?こんどは水の龍が……うわー!この中、ほんとの水なんだ!お酒飲みながら泳ぐとかほんと気持ちいい……いい能力だなーこれ、欲しいなー」

 

 

 

トモ「がぼがぼがぼ……」

 

 

 

奈々実「トモちゃん。落ち着いて。水に包まれるけど、息は普通にできるし、服も濡れたりせんから安心して。ちょっと閉じ込めただけ」

 

 

 

トモ「へ?あ、ほんとだ。ふっしぎー」

 

 

 

奈々実「よし。じゃあ、2人共。よ~く聞いてな?確かに私は、ポーは私の義理の姉になるって言ったさ。でもな……そこで、なんでミルキなわけ!?そりゃあ、一緒に仕事することも時々はあるさ!けど、ゾル家にはもう一人いるでしょーが、にゃんこみたいにとびっきり可愛いのが!!!」

 

 

 

ポー「カルトくん?」

 

 

 

トモ「ミケですよ!だんっっぜん可愛さフコフコナンバーワン!!」

 

 

 

ゴゴゴゴゴゴゴッッ!!!!!

 

 

 

奈々実「二人とも、マジで攻撃していいかな???キ!ル!ア!!!」

 

 

 

ポー「ひゃああああああああっ!!怖い!!怖いからドス黒いオーラ出すのやめて!!!」

 

 

 

トモ「ちぇ。やっぱりそうか。わたし的には、アルカちゃんの線も捨てがたかったのに」

 

 

 

奈々実「……………アルカちゃんには触れないで」

 

 

 

ポー「はっ!?奈々実が泣いている……だ、だだだ大丈夫!!本誌ではアレなことになってるけど、キルアは普通の健康な男の子だからっ!この間も、家出を許されたからって内緒でムーディーなビデオ見るなって、イルミに怒られてたし!」

 

 

 

奈々実「うええ~ん!!わかってる、わかってるんやで?兄弟ってわかってるんやけど……ってムーディービデオ…???あんにゃろ~!!!!」

 

 

 

トモ「キルアは旧作アニメでもHなビデオ見てましたよ?……で。それはともかく奈々実さん、わたしたちはいつまでこの龍の中にいればいいんでしょーかー」

 

 

 

奈々実「あっ!ごめんごめん。青龍帰っておいで。ああ、そういえばそっか。蜘蛛編の時にヨークシンの安ホテルで見てたな。ならええわ」

 

 

 

ポー「いいのか……?あーあ、お水がなくなっちゃった。ずっとこのままだってよかったのに」

 

 

 

トモ「ポーさんのそれ、ほんとイカっぽい能力ですよね」

 

 

 

ポー「イカじゃないよ?イカも好きだけど、新に目指してるのはクラゲなんだ。そのへん漂ってるだけで餌捕まえられるとか、ほんっと最強だよねー。そう言えば、奈々実……あの龍とさっきの亀さん、念で生み出した念獣だよね。私、生物の進化に及ぼすオーラの影響について研究してるんだけど、もしよかったら、ちょっと捕まえて観察して飼育して解剖して、色々調べさせてもらえない?」

 

 

 

奈々実「べ、別にいいけど、うちの子の解剖は禁止!!」

 

 

 

ポー「ありがとう!!やったー!属性を持った念獣を研究できるなんて楽しみっ!!」

 

 

 

奈々実「触手でバンザイしてるし。ふーん、クラゲかあ……癒されるなぁ。なんとなく、イル兄がポーを選んだ理由がわかるかも。ところでかなり戻るけどさ、トモちゃんって彼氏は?」

 

 

 

トモ「え!」

 

 

 

ポー「あ、聞きたい!せっかくHUNTERの世界にトリップしたんだもんね!誰か好きな人いないの?」

 

 

 

トモ「え?え、え、ええっと……!!い、いるにはいるんですけど、ちょっと、なんて言うか、ちょっと……危険な人……っていうか、アブナイ人……っていうか、言ってひかれちゃうと、嫌だなあーなーんて……」

 

 

 

ポー「ひょっとして……シルバさん?」

 

 

 

 トモ「はい!?」

 

 

 

ポー「だって、イルミ、キルアってきたから、ゾル家つながりかと思って!!」

 

 

 

奈々実「あははは!!それ楽しすぎやろ!!危険か~、ひょっとして、蜘蛛のメンバーあたりとか?」

 

 

 

トモ「ギクッ!!?い、いやその……っ、あ、当たらずしも遠からず……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ポー「その人って、トモちゃんより年上?」

 

 

 

トモ「はい……」

 

 

 

ポー「うーん……とはいえ、クロロにシャルナークさん、ノブナガさん、ウボォーさん、フランクリンさん、フェイタンさん、コルトピさんにボノレノフさん……みんな、23より年上だった気がするなぁ」

 

 

 

奈々実「さりげなくフィンクス抜いてるし。ん~、まさかとは思うけど……………」

 

 

 

ポー「思うけど?」

 

 

 

奈々実「…………いやっ!!ない!!!ありえへんありえへん!気にせんといてっっ!!」

 

 

 

トモ「……」

 

 

 

ポー「あっ!トモちゃんの体温と心拍数が上がってる。奈々実、もしかしてそれ、当たってるかもよ?誰に心当たりがあるの!?」

 

 

 

奈々実「い、いや……そう言えば、私が普段飲みに行ってるメンバーの名前言った時に、反応した気がして……でもほら…ねぇ?」

 

 

 

ポー「飲みに行ってるメンバー……あっ!!」

 

 

 

トモ「……!」

 

 

 

ポー「ツェゼゲラさん!!!!」

 

 

 

奈々実「きた~~~っっ!!!!!!!!!!」

 

 

 

ポー「来た~~~っっ!!!!!!!!」

 

 

 

トモ「ちちっちち違う!!!!!!わたしの彼氏さんっていうのはーー」

 

 

 

シュワッチッ!

 

 

 

トモのオーバーオールのポケットから飛び出す、小さな白い影。

 

 

 

テーブルの上に、スタッと着地したのはちびヒソカ。

 

 

 

ちびヒソカ『☆』 

 

 

 

トモ「ヒソカさんです!!!」

 

 

 

ポー「……な!?」

 

 

 

奈々実「なにこれ!!!!!超カワイイ!!これヒソカ!?マジで!?本気で言ってる!?」

 

 

 

ポー「ひゃああああああ!!可愛い!!!ブリとハマチ持って踊ってほしい!!ちょっと!!ヒソカさん!!そんなプリチーになって、なにやってるんですかーーー!!!」

 

 

 

トモ「本物のヒソカさんじゃないですよ!わたしの念能力で描いた、ちびヒソカさんです!!小さいからって馬鹿にしちゃだめですよ!このヒソカさんの強さは、わたしが込める愛情に比例するんですから!わたしが本気になったら、オリジナルのヒソカさんだってきっと敵いません!!」

 

 

 

奈々実「マジで!?すごい!!!でもヒソカ以上に強いちびヒソカ!?…楽しそう…ムフフ♪」

 

 

 

ポー「描いた……ってことは!そ、その能力で、もももももしかしてイ、イイイイイルミも、こんな風にちっちゃく可愛く出来ちゃったりとかするの!?」

 

 

 

奈々実「キルアも?キルアも??」

 

 

 

トモ「できますよ!」

 

 

 

奈々実・ポー「「描いて!!!」」

 

 

 

トモ「一人一億です!」

 

 

 

奈々実・ポー「「払う!!!」」

 

 

 

ポー「じゃ、じゃあとりあえず、仕事場用とー、護身用とー、あ、あとイルミが仕事に行ってるとき用に、三人、いや、カンサツヨウニモウヒトリ……」

 

 

 

ドサッ!!

 

 

 

奈々実「飛行船用と出張用に2体よろしく!!!!!」

 

 

 

トモ「どっから出した現ナマーーーーっ!?ま、まいどおおきにです!!お二人の愛、しかと頂きました。じゃあ、特別サービスで、今、一体ずつ描いちゃいますねっ!!」

 

 

 

カキカキカキ……ピカッ!!

 

 

 

ちびイルミ『……』

 

 

 

ちびキルア『!』

 

 

 

ポー「か……可愛い!!ちびキャラのイルミとキルア可愛いーーーーーーっっ!!!!」

 

 

 

奈々実「いや~ん!!二人とも可愛すぎ~!!性格とかもそのままなん??」

 

 

 

トモ「基本的には変わらないんですけど、でも、このちびイルミさんやちびキルアは、あくまでわたしの思い描くイメージによって生まれたものですから、実物通りに、お二人と恋人関係になるという保証はーー」

 

 

 

イルミ『❤❤❤』

 

 

 

キルア『❤❤❤』

 

 

 

トモ「……あら」

 

 

 

ポー「きゃーーーーっ!!!ちょっとイルミ!!こんなところでそんなところに潜り込もうとしないでーーーーーーーーーーっっ!!!!!」

 

 

 

奈々実「キルア?あれ、どこに……はっ!?コラーーーーーッ!!私のブラはあんたのハンモックじゃないのっっ!!!」

 

 

 

ヒソカ『……★』

 

 

 

ニヤリ。

 

 

 

トモ「ひぎゃあああああああああっ!!だ、ダダダダメですダメです、ちびヒソカさん!!この服はヒソカさん(大)に買ってもらった大事な服なんですから、トランプで破こうとしないで下さいーーっ!!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――10分後。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ポー「はあ、はあ、や、やっと、三人とも捕まえた……はあ……はあ」

 

 

 

トモ「あ、危なかった……。もう!今度は逃げないように足に鉄球描いときますね!!」

 

 

 

奈々実「も~!!!このセクハラ三人衆!!!あんたら、これ剥き終わるまで行動禁止な!!!」

 

 

 

ドンッ!! 

 

 

 

三人『『『…………!!!??』』』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ポー「おお!奈々実、殻付きピーナッツとはナイスなアイデア!!」

 

 

 

トモ「やれやれ。これでまた、ゆーっくり飲みながら話せますねー!」

 

 

 

奈々実「ちっちゃくなっても、性格が変わらんってのも多少問題かもな。てか、三人ともエロいけど、ちびイルミのエロさが意外やった……」

 

 

 

ポー「え……イルミは普段からあんな感じだけど」

 

 

 

トモ「うえええっ!!?イルミさんがエロいことしてるとこなんて、想像つかないんですけど!?」

 

 

 

奈々実「確かに。どっちかって言うと、無関心で淡白なイメージやんな」

 

 

 

ポー「全ッ然!!イルミは表情に出ないだけで、頭では三秒に一回はエロいこと考えてるんだもん!いつも、ちょっと優しいなって思って、油断してるともう駄目。気がついたときには押し倒されてる。さすが暗殺者だよね……それに、なんてったってあのキキョウさんとシルバさんの強引さとエロさと遺伝子を受け継いでるんだから……!!」

 

 

 

トモ「すました顔してヤルことはしっかりヤルんですねー」

 

 

 

奈々実「間違いない。びっくりやわ。それに比べて、ヒソカがエロいのは理解出来る気がするけど!原作とアニメ見てる限りでは、相当遊んでるやんねー」

 

 

 

ポー「うん。天空闘技場編で初めて髪の毛下ろしたヒソカさんを見たときは、ジャンプに向かって突っ込んだもん」

 

 

 

奈々実「“お前誰やねん!!?”って?」

 

 

 

ポー「そうそう!!」

 

 

 

トモ「ですよね~!ヒソカさんは、ほんっとに原作通りに大人で、フェミニストでジェントルマンで優しくて、強いけどその分、心は傷つきやすくて……おまけにすっごい寂しがり屋だから、大変ですよ~」

 

 

 

ポー「ちょっと待って」

 

 

 

奈々実「色々待って!だ、だだ、誰が傷つきやすくて寂しがりって!?」 

 

 

 

トモ「ヒソカさんですよ?しかも、すっごい怖がりなんですよ!昨日の夜なんか、恥ずかしいから一緒のベッドで寝るのはちょっとって断ったのに、「オバケが出る気がして怖いよ……★」って言って、夜中にわたしの布団に潜り込んでくるんですから!」

 

 

 

ポー「それは単に、トモちゃんの布団に潜り込む口実が欲しいだけだよ!!!!」

 

 

 

奈々実「……久しぶりに会ったわ……トモちゃんがこれほどのド天然とは。はぁ……それにしても、さすがはヒソカやな。トモちゃんの性格を把握した上で、いかにして警戒心を解き、自分を受け入れさせるか……よくわかってる。女慣れしてる!!!」

 

 

 

ポー「な、なんか、私。奈々実とキルアのこと聞くの、怖くなってきたんだけど……」

 

 

 

奈々実「うちは普通やって!!まあ……しいて言うなら、普段は子供な顔してて、隙見せたらいっちょ前の男っていうか……でもま~、マンガやアニメでも殺し屋の顔チラッチラさせてたし、あんま変わりないかな??」

 

 

 

トモ「キルアって、設定だと何歳でしたっけ?」

 

 

 

ポー「確か、12才。そっかあ~、歳の差があるとやっぱり大変?」

 

 

 

奈々実「うん……なんせ10個も離れてるからなぁ。最初の頃は、かなり悩んだ。でもな、キルアがそんなの関係ないって、引っ張ってくれて……歳の割にしっかりしてると思うで?今では、私が甘えてる方が多いし」

 

 

 

トモ「優しい……!!」

 

 

 

ポー「いい話だなあ……!!」

 

 

 

奈々実「でもなー、かと思えば、実は自分が年下で子供ってことを、キルア自身が一番気にしてたりして……でも、そういうことは私に見せんようにして強がってるんよね。……やから、たまにこう、キルアが男っぽいとこ見せてくれてるときは、ときめきながら頑張れ~!!って思ってる!!」

 

 

 

ポー「それ、わかる!!」

 

 

 

イルミ「わかるの?」

 

 

 

ポー「わかるよ!好きな人のために、背伸びして大人になってるキルア……かっこいいよね!!」

 

 

 

イルミ「そう。じゃあ俺も、今夜は頑張って背伸びして、いつもよりもっと大人っぽいことしてあげようか」

 

 

 

ポー「!!!???」

 

 

 

奈々実「イル兄!!?いつからポーの後ろに!!」

 

 

 

キルア「俺もいるぜ?」

 

 

 

奈々実「ぎゃーーーーっ!!キルアああああ!!あんたってば、いつの間にっ!!?」

 

 

 

キルア「元殺し屋ナメんなっての。それより、なんだよさっきの話。シてる最中に頑張れなんて思ってる余裕、あったんだ……?」

 

 

 

奈々実「え?……ええっと……そのぅ」

 

 

 

キルア「ふーん。なら俺、もっと頑張ったっていいってことだよな?奈々実が余計なこと考えられなくなるくらいに。覚悟しとけよ。よーく覚えとくからな」

 

 

 

にーっこり。

 

 

 

奈々実「えええ遠慮しときますうっ!!!」

 

 

 

キルア「ダーメ。帰ったら奈々実、おしおき」

 

 

 

奈々実「えーん!!!」

 

 

 

イルミ「ポーもね」

 

 

 

ポー「なんでっ!?」

 

 

 

イルミ「なんでって……色々酷いこと言ってたじゃない。三秒に一回はエロいこと考えてるとか」

 

 

 

ポー「考えてるじゃない!!おしおきはむしろイルミが受けるべきでしょ!?私には飲みに行っちゃダメとか、デートのときも飲み屋さんになんか絶対連れてってくれないくせに、ヒソカさんや奈々実と一緒に飲みってナニソレ!!楽しそう!!ズルいよ!!私も行きたかった!!」

 

 

 

イルミ「はいはい。わかったよ。じゃあ、俺がまずポーにおしおきするから、終わったらポーが俺にしていいよ。おしおき」

 

 

 

ポー「は……?」

 

 

 

キルア「うわあ……怖ぇ~!!されるより怖いぜ、それ!!」

 

 

 

奈々実「うん。てかイル兄におしおきとか、なにすんの?」

 

 

 

ポー「そうだなぁ……あ!そうだ、針で肉体を操作して、一日中、女の子になってもらうとか!」

 

 

 

イルミ「……」

 

 

 

キルア・奈々実「(見たい……!!)」

 

 

 

ポー「でね、キキョウさんとカルトちゃんと三人で、色んな格好させて写メ撮……いたいいいたいいいたいイルミ!!!ほっぺた千切れるーーー!!!」

 

 

 

イルミ「全く、ポーは時々、俺より恐ろしいこと考えるよね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

奈々実「なるほど……この二人はこういう風にバランスとってるんや。でも、イル兄もキルアもなんで私たちがこの店にいるって分かったん?」

 

 

 

キルア「ああ、それはヒソカがーー」

 

 

 

奈々実「ヒソカ?ってか、あれ?トモちゃんがおれへんよ、どこ行った?」

 

 

 

ポー「凝!あっ、あそこ!部屋のすみっこに“薄っぺらな嘘(ドッキリテクスチャー)”!!」

 

 

 

奈々実「さてはあのド変態、コソコソ隠れてやましい真似を……いでよ白虎!!!くおらああああああああああああヒソカーッ!!!」

 

 

 

ドカーン!!

 

 

 

ヒソカ「クックックッ☆酷いなぁ、奈々実。トモまでふっ飛ばされたらどうするつもりだったんだい?」

 

 

 

ポー「“見えざる助手たち(インビシブルテンタクル)”!ヒソカさんからトモちゃんを奪え!トモちゃん、大丈夫!?ヒソカさんに変態な真似されなかった???」

 

 

 

トモ「い……いつものことですから……ゲフっ!!」

 

 

 

ポー「トモちゃん!?」

 

 

 

奈々実「酷い鼻血……おのれ変態!!トモちゃんの仇!!」

 

 

 

ヒソカ「ま、待った待った。ボクとトモは愛し合ってるんだから、乱暴な真似なんてするはずないじゃないか。ただ、ボクに内緒で、ハンター協会のやつらの誘いになんか乗って、こんな楽しそうな飲み会に参加なんかしてるから……」

 

 

 

ポー「そんな捨てられた子犬みたいな顔したって、私たちは騙されませんからね!!」

 

 

 

奈々実「気色悪!!」

 

 

 

イルミ「うん。キモいね」

 

 

 

ヒソカ「……酷いなぁ★はぁ、やっぱり、ボクのことを本当に理解してくれるのはトモだけだよ……さ、こっちにおいで?」

 

 

 

トモ「うにゃ!?」

 

 

 

ポー「しまった、“伸縮自在の愛(バンジーガム)”!!」

 

 

 

奈々実「トモちゃん、しっかりしーや!!」

 

 

 

ヒソカ「はい、これで鼻血拭いて。トモったら、またこんなにいっぱい食べて。食べ過ぎは身体に良くないから控えるようにって、いつも言ってるだろう?それに、マティーニ頼んでオリーブだけ食べるのやめなよ、勿体無い……ああもう、おつまみもこんなにこぼして」

 

 

 

奈々実・ポーキルア「(お母さんヒソカキターーーー!!!)」

 

 

 

イルミ「うん。ウザいね」

 

 

 

トモ「う、ウザいとは酷いです、イルミさん!相変わらず毒舌なんだから……それにしてもヒソカさん、どうしてヒソカさんにはわたしたちの居場所がわかったんですか?」

 

 

 

ヒソカ「そんなの、愛の力に決まってるじゃないか☆」

 

 

 

トモ「マジっすか!?」

 

 

 

ポー「トモちゃん!!触手で調べてみたら、そのテントウムシの髪留めから、微弱だけど電波が出てる!!」

 

 

 

イルミ「うん。ヒソカの奴、あれに発信機と盗聴器をつけてるんだって。ポーに電話を切られた後、もしかしたら、ヒソカか奈々実と一緒にいるんじゃないかと思って連絡してみたら、ヒソカもトモがいないって騒いでてさ。そこに、キルからも、奈々実の行方を知らないかってメールが来たから、もしかしたら三人一緒にいるんじゃないかって。移動中も、これで会話を聞いてたから、ポーたちの話してた内容も筒抜けだったってわけ」

 

 

 

奈々実「恋人に盗聴器とか、ストーカーまがいの真似すんなーーーー!!」

 

 

 

ヒソカ「恋人だからじゃないか☆ボクはいつだってトモの側にいて、トモの声を聞いていたいんだよ?」

 

 

 

トモ「ヒソカさん……わ、わたしもヒソカさんの声、大好きです!!」

 

 

 

ヒソカ「そう?じゃあ、今夜はたっぷり聞かせてあげる……じゃあ、皆。ボクらはこれで☆」

 

 

 

トモ「あれ?」

 

 

 

バタン!

 

 

 

ポー「バカップルだ……」

 

 

 

キルア「うーん。やっぱ、トモもいろんな意味で危ない奴だから、ヒソカとうまくいってんだろーな……ってことで、よいしょっと!」

 

 

 

奈々実「はい!?あのーキルア?なんで私、いきなりお姫様抱っこされてんの!!?」

 

 

 

キルア「奈々実こそ、いつまで呑気にシャンパン飲んでんだよ!さてはベッドに転がした瞬間、寝る気だろ!もうこれ以上飲ませねーからな!!」

 

 

 

奈々実「ギクッ!!あはは、んなわけないやん。私の酒の強さはキルアも知ってるやろ?」

 

 

 

キルア「ああ。飲むだけ飲んで、いざ本番って瞬間に泥酔する癖もな」

 

 

 

奈々実「てへっ」

 

 

 

キルア「……今夜は立ったままヤルし。じゃ、そういうことで、奈々実は連れてくから」

 

 

 

奈々実「いやああああーーー!!」

 

 

 

キルア「あばれんなよ!落ちるだろ!?」

 

 

 

奈々実「ちびキルアも連れて行くううううーーー!!!」

 

 

 

キルア「お前、それ!トモに描いてもらったのかよ、ってか、出したのか、一億!!?」

 

 

 

奈々実「うん!!」

 

 

 

バタン!

 

 

 

ポー「な、奈々実……トモちゃん……また、内緒で飲もうね……」

 

 

 

イルミ「あーあ。みんな帰っちゃったね。6Pっていうのもアリかなって思ってたんだけど……」

 

 

 

ポー「ないよ!!なにそれ!?イルミってそういう趣味もあるの!?」

 

 

 

イルミ「冗談だよ?それより、ポー。このままここでーー」

 

 

 

スッ。

 

 

 

ポー「ひゃっ!?な、なになにこの手は!?ま、まさかここここんなところでなんてーー」

 

 

 

イルミ「違うよ。このままここで飲み直さないかって聞こうとしたんだけど。なに?ポーってそういう趣味もあるの?」

 

 

 

ポー「な、ないよ!でも、いいの?この前だって、たまには夜に飲みに行かない?って誘ったのにダメだって言ったじゃない」

 

 

 

イルミ「ここならいいよ。個室だし。でも俺、アルコール飲んでも酔わないよ?」

 

 

 

ポー「う、うん。それは私もおんなじだから、気にしないけど……」

 

 

 

イルミ「……」

 

 

 

ポー「……」

 

 

 

イルミ「……気にしてるんだろ。俺がヒソカや奈々実と三人で飲みに行ってたこと」

 

 

 

ポー「……だって、それはズルいよ。もしかしたら、そのとき私は深海にいて、行けないかもしれないけど、せめて一回くらい誘ってくれたっていいじゃない」

 

 

 

イルミ「うん、ゴメン。今までは、3つの話が完全に並行してて、交わることってなかったから、設定的に色々あって出来なかったんだ……って、誰かが言ってる。でも、今度からは誘うようにするから」

 

 

 

ポー「?」

 

 

 

イルミ「いいよ。意味がわからなくても。でも、この先もずっとこの夢が続いたら、またこうやって三人が呼び出される機会があるかもしれない。そのときは、ちゃんと俺たちにも声をかけてね?」

 

 

 

ポー「夢?よくわかんないけど……わかった。またああやって、皆で賑やかに飲めるといいね。今夜は楽しかった……」

 

 

 

イルミ「そう……よかったね」

 

 

 

軽く目を細めながら、イルミは空いたグラスにシャンパンを注ぎ、片方をポーに手渡した。

 

 

 

ボトルのラベルにはこんな文字が。

 

 

 

【アダルト上等、HUNTER×HUNTER再熱サイト

 

 

 

“10年越しのHUNTER愛”

 

 

 

設立一ヶ月、おめでとうございます!!!】

 

 

 

イルミ「――乾杯」

 

 

 

ポー「うん、乾杯!!」

 

 


 

 



 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

            ***

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  【あとがきもどき】

 

 

 

 

 

 

 

 

というわけで、

 

 

ここまで呼んで下さった皆様のおかげで、

 

 

今日までコツコツ、お話を書き上げていくことが出来ました!!

 

 

再開されたはずのHUNTER本編がまたまた休載してしまう中、

 

 

管理人たちのHUNTER愛は、なお一層燃え上がっております。

 

 

これからも、そんなパッションと妄想を、

 

 

このサイトに全力投球していきますので、

 

 

熱く熱く見守っていただければ幸いです!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2012.07.17   由 織 蛹