サイト設立三ヶ月記念企画!“HUNTER×BLEACH 三人娘、ジャポンに行く!?”

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

秋も真っ盛り。

 

 

 

絶好の行楽日和に、せっかくだからどこかへ出かけないかというノリになった奈々実、ポー、トモのトリップ三人娘達。

 

 

 

当然、俺達もとばかりについてきたキルア、イルミ、ヒソカを引き連れて、HUNTER世界の東の果て、ジャポンにやってきました!!

 

 

 

恒例にしていきたいこの企画。

 

 

 

今回も、何が起こるやら不安一杯でございます……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                  ***

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ポー「はい!というわけで、ジャポンの首都エドにやって来ましたよー!」


トモ「おおー!!さっすが、現代でも忍者のいる国!けっこうな数の高層ビルが立ち並んでるのに、全体的な雰囲気が和風というか、うずまさ映画村にいるみたいですね!」


奈「なんか多少懐かしい感じがして落ち着くわぁ~」


ポー「分かる!なんか京都にいるみたい。京都より京都っぽいくらいだけど」


奈「ほんまに!なんか江戸時代!幕末みたいな(笑)」


トモ「ああー!!!ソレを言われるともう薄桜鬼しか思いつきませんよ!ていうか、街を歩いてるみんなの格好も和装だし、これなら羽織はおって歩いても平気かも……」


奈「薄桜鬼知ってるん!!??やばい興奮してきた、私ゲーム持ってたし!」


トモ「マジですか!?黎明録からポータブルから随想録から遊戯録、幕末無双録、巡想録まで全部やりこみましたよ!!沖田さんかっこよすぎっすよ!!!」


奈「私も一緒~!!総司かぁ~ともちゃん好きそうやもんなぁ!私、一君一筋やわ♪」


ポー「キルアといい斉藤さんといい、奈々実はほんとにクールビューティーキャラが好きだよね」


トモ「お、ポーさんも知ってる口ですね!ちなみにどのキャラが!!」


ポー「風間千景さん!」


トモ「……うん。やっぱ、ちょっと悪くてちょっとタカビーなのが好きなんですね」


奈「みんな、やっぱり好きなタイプは固定されてるよな~。ちなみに、和装と言えば私は『BLEACH』も好きやなぁ~♪」


 ポー「好き!!」


トモ「同じくです!!」


ポー「兄様が好き!!」


トモ「……やっぱりかー」


奈「わかるわ~!ポー好きそう(笑)私はやっぱり日番谷隊長やなぁ~!」


ポー「うわ、やっぱり!?キルアにそっくりだもんね!」


奈「なっ!!べ、別にちびで銀髪ツンツン頭が好きなんじゃなくて、ツンデレ・クールな感じが好きなだけやからなっ!」


ポー「はいはい」


トモ「うんうん。キルアが好きで、斉藤さんが好きで、比叡が好きで日番谷隊長が好きなんですよね、奈々実さんは」


ポー「あ!ねえ、いいこと思いついた。せっかくジャポンに着たんだから、私たちもジャポンらしい格好しようよ!」


トモ「賛成です!!」


 奈「いいなぁ!!やろやろ!!コスプレコスプレ!!」


ポー「コスプレ……ま、まあ、そうなるか。まあいいや。えーと、じゃあ、あ、あの人に電話して、いいお店がないかきいてみよっと」


ピポパピポ……


トモ「あの人って?」


ポー「ハンゾーさん。前に、ジャポン近海の海洋調査に来た時に偶然会ったんだけどね。みんなで遊びに来る機会があったら、絶対連絡しろよって」


トモ「ハンゾーさん!!あのスキンヘッド眩しい忍者さんですね!なつかしいー!!」


奈「懐かしいなぁ!相変わらず良くしゃべるんかな~?」


ポー「あはは、たぶんそうかも!あ、つながった。ハンゾーさん!お久しぶりです、ポーです!今、みんなでジャポンに来てるんですけど……………………………あの、……………………はい、あの……………えっと、それよりも聞きたいことがあってですね………………はい、はい、あははーそうですねー」


トモ「相変わらず、よく喋るみたいですね」


 奈「やっぱりか・・・切り出すタイミングあるかな?」


ポー「服買いに行きたいんですけどっ!!そうです!!ジャポンの服!!着物でつうじますかっ!!?はい!!できるだけマニアックなものまでそろうお店がいいです!!!」


トモ「あ、あの温和なポーさんが怒った……!!」


奈「レアやな~。でもこれでなんとか目的は果たせそうやな♪」


ポー「はい!!わかりました!!ありがとうございますそれじゃ!!--はあ、つ、疲れたー。マシンガンみたいに話すんだもん、おんなじ暗殺者なのに、イルミとは大違い」


トモ「お勤め、ご苦労様です。で、いいお店、ありました?」


ポー「うん!えーっとね、エドガーワ区のアサックサって町に、気に入りそうなお店があるって!携帯にHP送ってもらえるように頼んだから、地図見ながら行けるよ!」


トモ「うわあ、どっかで聞いたことのある町ですねー」


奈「考えただけで笑えてまう……ま~とりあえず行きますか!!」


ポー「おー!!てことで、そこのベンチで荷物持ってへばってる男衆三人!!」


トモ「行きますよー!!早くこないと置いていきますからねー!!」


奈「まったく体力ないんやから!信じられへん!!」


キルア「無茶言うなよ!!空港についてからエドに来るまで、お前ら三人、どんだけ物食ってどんだけ買い物したと思ってんだよ!!?」


奈「え??まだまだ序ノ口やで?なぁ?お2人さん!」


ポー「おうよ!」


トモ「ほんの腕ならしってとこです!!」


イルミ「……はあ、もう俺、いい加減疲れたんだけど。先にホテルに行ってゆっくりしてようかな」


ヒソカ「あっ、ズルいよイルミ!キミがそうするなら、ボクも★」


ポー「あーっそ。せっかく可愛い着物着て、エドの町をトリプルデート出来るのに。そんなこと言うならもういいよ。行こう、奈々実、トモ、キルア!」


イルミ「待って。そういう事なら話は別だから。念使ってでも行くから、俺も」


ヒソカ「イルミはホントにズルいなあ……★」


トモ「ヒソカさんは、来てくれないんですか……?」


ヒソカ「行くに決まってるじゃないか☆いいなあ、トモの花魁姿、楽しみだなあ☆☆☆」


トモ「ふふふ普通の着物しか来ませんからね!!?」


キルア「おー、そっか!その手があった!」


奈「なんか一気に元気になってませんか?そこの3人さん?」


キルア「気のせい気のせい!さ、早く行こうぜー!」


イルミ「おー」









***








 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ポー「というわけで、ハンゾーさんに教えてもらったエドガーワ区、アサックサ南にある着物屋さんにやって来ましたー!!」


トモ「ひょー!すっごい種類!これは選ぶのが大変ですよー!!」


ポー「うーん、いっぱいありすぎて何がなんだか……」


奈「やばい可愛い!!綺麗!!悩む~(>_<)」


キルア「奈々実!!なあ、こういうの良くねえ!?」


ポー「キルア、それ、どう見てもチャイナドレス」


トモ「着物じゃないじゃないですか……というかここ、可愛いのからマニアックな代物までなんでもありますねー……」


ポー「どしたの、トモちゃん。急にかたまって……」


トモ「ああああああああれ、あれあれ!!!」


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ポー「!!!????っちょ!?ちょっと、ちょっとちょっと奈々実!!!」


奈「なになに?2人して急に……あっあっあれぇぇぇぇ!!!!!!!!!!」


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

キルア「どうした、奈々実」


イルミ「ポー、なにかあったの?」


ヒソカ「大丈夫かい?三人とも変な顔色してるけど☆」


トモ「ダダダだ大丈夫です!!」


ポー「そう!なんでもないの!!だからちょっとあっちに行っててくれるかなっ!?」


奈「そうそう!さっき疲れたって言ってたし、私達に気にせずちょっと休んで来て良いよ!?なっ!!」


ポー「うん!!あっ、ほら丁度向かいのお店に美味しそうなお団子が!!」      


トモ「行ってらっしゃい、お三方!着替えたら呼ぶからソレまで待ってて下さい!!」


イルミ「……なんか、やたら強引」


ヒソカ「まあいいじゃないか☆女心を察するに、きっと、初めて着るものだからすぐに見せるのは恥ずかしいんだと思うよ☆休憩もしたかったところだし、お言葉に甘えてボクタチは休憩していよう☆」


キルア「賛成。じゃあ、奈々実、ポー、トモ。団子食って待っててやるから、早くしろよ?」


奈「は~い!!ごゆっくり~~!!!」


スタスタと立ち去る男性陣。その背中が完全に見えなくなったのを確認し、女性陣三名は問題のブツを取り囲み、円陣を組んだ。


ポー「……さて、諸君。言葉にせずとも気持ちは充分伝わっているものと思うが、どうかね」


トモ「無論です。ポー殿。まさか、この国に来てこんなものを見つけてしまうとは」


奈「ふっふっふっ!!見つけたからにはねぇ~~????ぐふふふふ・・・!!」


ポー「店員さん!!ここに飾ってある羽織の、六番隊の試着ってできますかーー!!?」


トモ「三番隊!!!三番隊もお願いしまーーーす!!!!」


奈「あっ!!十番隊もお願いしま~す!!出来れば3つとも、小物もあったら出してくださ~~い!!」


ポー「ていうか、こんなもの飾ってるくらいだから死神装束も絶対ありますよね。足袋も草履も全部買いますから全部出して下さい。あと、牽星箝と銀白風花紗と、斬魄刀“千本桜”のレプリカも!!!」


トモ「うわあ、あるし。てか、店員さん対応し慣れてるう。あ、ついでに脇差もお願いしまーす!!」

奈「こっちも死覇装セットお願いします!!ちなみに身長158センチです!!『氷輪丸』もお願いします!!!死覇装出来れば新章バージョンじゃない方で!!!」


トモ「うわあ、こちらも燃えていらっしゃるう!!あ、そうだ。今のうちにヒソカさんに連絡しておこっと!」


ポー「え!なんで?バラしたら逃げるよ奴らは!!」


トモ「言わないですよ!ただ、髪の毛を白っぽくしてもらったらきっとカッコイイと思うので、染めといて下さいって」


ポー「ああ、そっち……でも、そんなに早く染められるものなの?」


トモ「はい!アレ、ワックスの表面を“薄っぺらな嘘”を使って色変えてるだけですからねー」


ポー「そうだったんだ……」


奈「相変わらず便利な能力よなぁ~。キルアはそのままでワックスあったらいけるな。カラコン欲しいなぁ~!」


ポー「イルミに頼んで、エノキで網膜の色素を操作してもらったら緑になるんじゃないかなあ?あと、肌の色も」


奈「マジで!!脅してでもさそう!キルア色白いからなぁ。もうちょっと健康的な肌色に……ぐふふ」


ポー「むふふ……で、イルミはちょーっと髪を短めにしてもらって、ちょーっと目に光を入れてもらったら、そっくり!!絶対イケる!!ああああ白哉兄さまああああっ!!!!」


イルミ「誰、それ」


ポー「うひゃあああああああっ!!!?イイイイイイイルミっ!?キルアにヒソカさんもっ!外でお団子食べててって言ったじゃないですかっ!?」


イルミ「そうしてたんだけど、なんだか店の中が騒がしいから嫌な予感がしてね。全然着替えてないじゃない。三人でなに企んでるの?」


ヒソカ「トモから変なメールも届くし、気になって来ちゃったよ☆一応、ご希望には答えてみたけど……白とか銀ってあんまり好きな色じゃないんだよね」


トモ「そんなことないです!!カッコイイです!!似あってます!!あああああ!!!!あと、ついでにオールバックはやめていただいて、湯あがりのときみたいに前に下ろして貰えたら……!!!」


ヒソカ「こうかい?」


トモ「キャーーーーーーーーッッ!!!!!」


キルア「なんだ!?トモのヤツ、鼻血拭いて失神したぞ?おい、奈々実……奈々実?な、なんなんだよ、この手は!?」


奈「………ニヤリ。大人しくしろーっ!!!」


キルア「ぎゃあーーーー!!!バカっ、こら!!なに無理矢理着せようとしてんだああああ!!!」


ポー「イルミも!!“見えない助手達(インビシブルテンタクル)”!!!」


イルミ「うわ、ちょっと。ポー?」


トモ「ヒソカさんも……おねぎゃいしまふ……これを……!!」


ヒソカ「はいはい。これに着替えたらいいんだね?着てあげるから、ちゃんと鼻血を拭くんだよ?」


トモ「ありがとうございますう!!」


ポー「あっ!こら!!逃げるなイルミーー!!」


イルミ「ヤだ。室内戦で俺に勝てると思ってるの?無理矢理着せようとするなんて、絶対にへんな格好に決まってるじゃない。だからヤだ」


ポー「逃がすか--っ!!海洋幻獣ハンターの力を嘗めるな!!」


イルミ「うわっ!ちょ、分かったから……触手使って服脱がすのやめてくれる?変な気持ちになるじゃない」


ポー「ならないでよ!!はい、じゃあこれ持って。試着室あっちだから。三人とも、店員さんにキチンと着付けしてもらってきてね。私たちはここで待ってるから。わかってると思うけど、逃げないでね?」


トモ「いってらっしゃーい!!」


奈「逃げたらどうなるかわかってるよな?はい!さっさと行ってらっしゃい!!」


キルア「わーったよ!ったく、なんだってんだ?」

 

 

 

 

 


--十分経過。


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

イルミ「--で。着てきたけど。これ、まっ黒すぎて地味じゃない?」


 

 

 

 

 

 

 

ヒソカ「しかも、三人とも同じ形の服だしねぇ★」


 

 

 

 

 

 

キルア「しかもなんだよ、この髪型。俺、オールバックって趣味じゃないんだけど。なんかヒソカみたいでヤだ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


ヒソカ「どういう意味だい、それは★」


イルミ「俺も、なんか変な髪飾りみたいなの無理矢理付けられたんだけどなにこれ。つけなきゃいけない決まりでもあるの?ねぇ、ポー。ポーってば、なんでさっきから口ひらいたまま何も言わないの」


ポー「!!!!!!!」


トモ「い、い、いいいいい市丸隊長が、しゃしゃしゃしゃべってるううううっ!!!!!」


ポー「兄様が!!!憧れの白哉兄様が目の前に……!!!!」


奈「日番谷隊長の背が伸びた--っ!!うわぁぁぁ!!!はっ鼻血が……!!」


キルア「だから!さっきから誰だよそれ!!!」


イルミ「俺も気になってる。ビャクヤって誰?」


ヒソカ「イチマル隊長っていうのも気になるなあ~★隊長ってことは、なんらかの部隊のリーダーってことだよね?そんな知り合いがトモにいるとは初耳だな」


トモ「そんなことはどうでもいいんです!!」


ポー「そうです!!さあ、兄様、なにも言わずにこの羽織をはおって下さいませ!!」


奈「ささ!日番谷隊長!斬魄刀を!!!!」


キルア「なんだよ、ザンパクトウって!!言っとくけど俺が使えんのは剣じゃなくてナイフだぜ!?」


奈「いーの!!ほら!!斬魄刀ちゃんと背中に背負って!!後でご褒美あげるから!!」


キルア「ごっ、ご褒美!マジで!?やっりい!!」


トモ「あー……」


ポー「ダメだよ、そこはフンってなって、『いらねぇ、そんなもん』って言わないと!!!」


キルア「なんでだよ!?」


奈「お願いもっとツンデレクールに!!大人な感じに!!!!いっそのこと『うっせぇ!』って低い声で言って~!!」


キルア「……うっせぇ」


奈「いやぁぁぁ~!!!もう死んでもいいかもしれない!!」


キルア「……」


ポー「イルミも!イルミも早く!!ちょっと伏し目がちになって、憂えた表情で『散れ。千本桜……!!』って言ってお願い!!!」


イルミ「……なんかもう意味がわからないんだけど」


 くりっ。


ポー「兄様が小首をお傾げになった……!!」


トモ「キャー!!キャー!!市ま……じゃないヒソカさん!!隊長羽織カッコイイです、似合いますう!!」


ヒソカ「……そう?なんか、慣れないから落ち着かないんだけど★」


トモ「『なんや、慣れへんから落ち着かへんのやけどなぁ~』って言って下さい」


ヒソカ「え★」


キルア「ていうか、この、ハオリっていうのか?これ、すっげー重いし動きづらいんだけど。脱いでもよくねぇ?」


トモ「ダメです!!!!羽織を脱ぎたいだなんてそんなこと、軽々しく口にするもんじゃないです!!」


ポー「そうだよ!!隊長羽織をなんと心得るかーーーッ!!!」


キルア「邪魔」


イルミ「安物」


ヒソカ「オシャレ……?」


奈「ばかもぉぉぉぉぉん!!!!!!!!!!」


ポー「言ってやって!!山じ……じゃない、奈々実!!もっと厳しく言ってやって!!」


トモ「おお……奈々実さんの朱雀が燃えている……!!!」


奈「万象一切灰燼と為せ『流刃若火』!!!!!!!お主らのその性根叩き直してやるわ!!!!!」


ポー「ぎゃああああああ!!奈々実、奈々実!!燃えてる!!ホントに燃えてる!!」


トモ「ストップ、ストーップ!!!」


奈「はぁはぁはぁ……し、しまった、つい……」


ポー「危なかったー。幸い、“驚愕の泡”で包んだから、お店の着物は燃えずにすんだけど」


トモ「私たちの私服が煤だらけですよう!」


ポー「まあ、いいんじゃない?ここ、服屋さんだし。男性陣もああなったことだし、私たちもなにか選んで着替えようか」


奈「ごめんなさい。思わずやってしまいました……!!取り柄得ず着替えますか」


ポー「はい!!奈々実はこれ!!乱菊さんっ!!!」


奈「え???マジ?やぱっり出すの?ここ??」


ポー「出すよ」


トモ「決まってんじゃないすか!」


奈「はい。精一杯出させていただきます・・・あのブラは・・・」


ポー「なしで!」



 

 

 

 

 

 

 

キルア「ちょ、なななな奈々実!?その格好……!!」



奈「う~ん。やっぱ、乱菊さん程ないから多少自信なくすわ~。店員さん!!十番隊の副官章持って来てくださ~い!!何?キルア?」


キルア「いや……なんでもない……」


ポー「キルア、鼻血。えーっと、じゃあせっかくだから私も、緋真さんっぽい衣装になろっかなー」


トモ「ポーさん。それだとイルミさんのこと『兄様』って呼べなくなりますよ」


奈「そーそー、ここはルキアやろ!!!」


ポー「ルキアで!!ヒソカさん!!ワックス&“薄っぺらな嘘”で、黒染めお願いします!!」



ヒソカ「いいけど……なんで?」


トモ「知る必要はありません、市丸隊長……さて、私はどうしよう」


奈「雛森かな。やちるってのも可愛くて良いけど、七緒ちゃんも捨てがたい……でも、ここはやっぱり雛森かな♪」


ポー「雛森と市丸ギンって……」


トモ「うわあ、因縁」


奈「だってギンは乱菊やしなぁ~!メンバー的には組み合わせぐちゃぐちゃやけどそろうのよね。なんなら乱菊と雛森変わる?」


トモ「奈々実さん……!!それ、神々の谷間の事情をわかってて言ってますよね!!!???」


ポー「あ、じゃあこんなのは?コンちゃんのキグルミ」


トモ「地味に酷いですう!!」


奈「じゃ~いっその事12番隊副隊長のネムとかは?ミニやし、ヒソカ喜びそう!」


トモ「だから何で胸のあるキャラクターばっかりすすめるんですかあ!!」


ポー「しょうがないよ、ブリーチだもん。うん、出来た。やっぱりおだんご頭が似合うよ、トモちゃんは。諦めて雛森になって、藍染隊長ににっこり笑いながらブッスリやられるしかないよ」


 

 

 

 

奈「そうやな・・・可愛いからいいやん♪喜び泣きしてブスッとね!うん」


ヒソカ「ちょっと!さっきから聞いてれば、なんでトモが死んじゃう系の話になってるんだい!?」


イルミ「それに、そろそろこれがなんの格好か教えて欲しいんだけど。周りにいる他の客が、さっきからやたら写メ撮ってくるのが鬱陶しくなってきたから、これ以上秘密にするつもりなら、うっかり全員殺しちゃうよ?」


キルア「本当だぜ!!こいつらヒツガヤ隊長ヒツガヤ隊長うるせえんだよ!!ちっちゃいとか可愛いとか言うなっての!!」


ポー「へえ。てことは、ジャポンにはあるんだー、ブリーチ」


トモ「HUNTER世界にも、ジャンプはあるってことですかねー。HUNTER語で書かれたジャンプか。欲しいなあ、ソレ」


ポー「つまり、兄様。兄様には、ブリーチっていうマンガに出てくる、朽木白哉ってお兄さまキャラの格好をして頂いているということですわ!」


イルミ「……ふーん。だから、ポーもそんな格好で、カルトみたいな喋り方になってるっていうの?」


ポー「はい、兄様!!」


奈「そ、でキルアには神童と讃えられる最年少で隊長になった天才児日番谷冬獅郎のコスプレをお願いしたんですよ。も~びっくりするくらいそっくりなんですよぉ!」


キルア「はぁ~……なるほど。ようやく訳はわかったけどさぁ、奈々実」


奈「……」


ポー「キルア、キルア!『松本--!!』って言ってあげなきゃ!!」


キルア「はあ!?ま、マツモト……?」


トモ「もっと!怒鳴って!!」


キルア「ま、マツモト--!!」


奈「わぁ!!びっくりした!!隊長~脅かさないでくださいよ?思わずこぼれちゃうところだったじゃないですか!!」


キルア「こぼれるって、何が」


奈「こう、胸が」


キルア「!!!??」


トモ「あー、そこで鼻血吹くようじゃあ、まだまだっすねー」


ポー「ダメだなぁ、キルアは。もっと大人にならないと、日番谷隊長みたいに」


奈「そうそう。隊長なんてあっさりさっぱり『やらんでいい。』って答えられるのに~!」


ポー「イルミも!!もっとこう、目に光を!!ゾルディック家専用無線機持って、光映して!はい!!」


イルミ「ちょっと、こんなところでそんなもの出さないでよ。はあ……それにしても」


ぐいっ!


ポー「わっ!?」


イルミ「ポーの着物姿、なかなかいいよね。俺に内緒で強引に変な格好させたかわりに、このままホテルにお持ち帰りしてもいい?」


ポー「はあ!?だ、ダメに決まってるじゃない!!」


イルミ「兄様」


ポー「はい……?」


イルミ「兄様、って呼んだってことは、ポーのキャラクターは俺の妹ってことになるよね。妹なら、ちゃんと兄様って呼んで。あ、ちなみにトモ、俺が変装してるこのキャラクター、ビャクヤだっけ?こいつって、どんな喋り方するの?」


トモ「ええっと、そうですねー。『妹ならば、私のことは兄と呼べ』かなあ?妹の名前はルキアって言って、朽木白哉の声は、イルミさんの地声よりもかなり低めです」


イルミ「ふーん。あー。あー……このくらい?」


ポー「!!!???」


トモ「ひぎゃああああ!!!そっくりです!!!置鮎さんそっくりっすうううう!!!」


奈「ポー失神しそう……」


イルミ「仕様のないことだ。私の妹でありながら、このようなことで気を失うようでどうする……これは、きつい仕置が必要なようだな」


キルア「おーい、イル兄?」


トモ「イルミさん?ブリーチ、知らないはずですよね?イルミさーん?」


イルミ「私たちはこれで失礼する。ルキア、来い……」


ポー「うえええええっ!!?ちょ、ちょちょちょちょちょっとイルミ!!?」


イルミ「私のことは兄と呼べと言ったはずだが……?」


ポー「に、兄様!!お願いですから、真っ昼間っから妖しいホテルに連れて行こうとしないで下さい兄様ああああああああああああ----!!!」


ヒソカ「行っちゃった☆イルミったら、ホントにズルいんだから」


トモ「ポーさん……これがホントのコスチュームプレイ……なんつって」


奈「いやん、やらしぃ~~!!あんまり無茶させないでね~」


キルア「何、他人事みたいなこと言ってんだ?松本」


奈「はい????」


キルア「そのことに関しちゃ、お前もルキアと同罪だろうが。四の五の言わねぇでさっさと来い!」


奈「嘘!!??ちょっちょっとキルア待って!!離してええ~~っっ!!!」


キルア「日番谷隊長だ!散々この俺をガキ扱いしやがって……覚悟は出来てるんだろうなあ、松本!?」


奈「ひっひっひぇ~~!!隊長許して下さいよ~!!悪気はなかったんですってばぁぁ~~~~!!!!!!!」


トモ「……行っちゃった。いやー、イルミ兄さんといいキルアといい、ノリノリな上にそっくりでびっくりしましたよー」


ヒソカ「クックック☆彼等は暗殺者だから。変装はもとよりお手の物さ。特定の人物になりきる訓練っていうのも、小さい頃からやらされてたみたいだよ☆」


トモ「へぇ~、暗殺者っていうのも大変ですね!」


ヒソカ「ホント★でも、ごめんよ、トモ。ボクは彼等と違って、趣味で人殺ししてるだけだから、そういう特別なことは出来ないんだ。格好は似てるかもしれないけど、性格や喋り方までは変えられない」


トモ「別に構いませんよ!ヒソカさんが市丸ギンの格好をしてくれたっていうだけで、もう充分すぎるほど幸せです!!!本当に、ありがとうございます!!」


ヒソカ「トモ……」


トモ「なんですか?--んっ!?」


グイッ!


トモ「!!!!!???」


ヒソカ「--ごちそうさま☆ん~☆やっぱり、着物姿のトモは可愛いなあ☆」


トモ「ヒソカさん……恥ずかしいですよう、こんな、たくさん人がいるところでキスなんて……!」


ヒソカ「クックック☆じゃ、イルミたちもキルアたちも行っちゃったことだし、ボクタチも行こっか☆」


トモ「いいいいいいいい行くってどこに!!!」


ヒソカ「もちろんラブホテル……も、いいけど、それは夜にでも行けるから、せっかくだしこの格好でデートの続きをしないかい?」


トモ「ヒソカさん……はい!喜んで!!」









***








その日、ネットのブリーチ掲示板では『やたら体格の良い市丸ギンと小さな雛森が仲睦まじく手を繋いでデートしていた』との目撃情報が相次ぎ、祭りになったとかならなかったとか……。