ゾル家×バイト×番外編

 

 

 

翌朝私は飛行船にのってククルーマウンテンを目指した。

無事到着して守衛室を覗く。


「ゼブロさん♪」

「おや?奈々実さんじゃないですか?
今日はどーしたんですか!?」

「こんにちは。
今日はゼノさんに用事があって。
お邪魔しますね。」

「分かりました。
執事室には連絡しておきます。」

私はよろしくと言い残して門へと向かった。

「あ!!くれぐれも壊さないようにお願いしますね。」

私は苦笑いをしながら少しずつ力を加えて門を開ける。



「ミケ~~~~!!!!!」

門を4番目まで開けて入った私はすぐにミケを呼んだ。

少ししてミケがしっぽを振ってこっちにやってきた。

「やっほ~!元気にしてた?
また乗せてってな♪」

私はミケの鼻先をなでながら話しかけるとミケは姿勢を低くしてくれた。
そのまま私はミケの背中に飛び乗るとそのまま本邸へと向かった。


「ゼノさ~ん!!!」

大きな扉の前にはゼノさんが迎えに来てくれていた。

「すまんの。わざわざ来てもらって。」

「ううん。忙しいらしいいな。
手伝いにきたよん♪」

「すまんが3件ほど頼まれてくれんかの??」

「3件??そんなに立て込んでんの??」

「キキョウも出とる状態じゃ。」

「あらま。それは大変。
カルトちゃんとミルキは???」

「カルトは出とる。
ミルキは部屋じゃよ。
それより先にシルバのところじゃ。」

「はーい!」

私はゼノさんと話しながら屋敷の中を進んで行く。


「シルバさん、奈々実で~す。入るよ~。」

私は声をかけるのとほぼ同時にシルバさんの部屋のドアを開けた。
その瞬間シルバさんは右側から手刀で襲ってくる。

私は左に飛び手刀を交わすと同時に青龍を呼び出す。
そのままシルバさん目掛けて『水の揺り籠(ブルーBOX)』を発動させる。

「また腕を上げたな。」

シルバさんはブルーBOXの中で微笑んでいた。

「びっくりした(笑)ってなんでまんまと捕まってるかな(笑)」
私は笑いながらブルーBOXを解いてソファーに腰掛けた。

 

 

 

「はははは!!
元気だったか?」

「うん。天空闘技場で儲けさせて頂きました(笑)
そんでもって更にゾル家にバイトしに来てみました。」

「わしがイルミに頼んだんじゃ。」

「この前イル兄とご飯行ったら言ってたから早速来てみた。」

「構わないのか?
キルは殺しの仕事が嫌で出ていったのにお前がその仕事を受けても。」

「キルアはまだそーゆーとこが子供なんよな。
仕事は仕事。私は仕事と自分を守る為にする殺しは平気。」

「じゃーしっかり稼いで帰ってもらおうか(笑)
親父、奈々実の仕事選んでやってくれ。
報酬は40億。」

「40億!?そんなにもらっていいの?」

「はははは、そんなに簡単な仕事じゃない。
それでもいいなら成立だ。
まぁお前の実力なら問題ない。」

「分かった。詳しいことはゼノさんに聞いたらいい??」

「ああ、仕事が片付いたら報告してくれ。」

「了解!
じゃーシルバさんまた今度。」

私はそう言ってシルバさんの部屋を後にした。



「ゼノさん?
詳細教えてもらえる?」

私は居間でゼノさんと対面する形でソファーに座った。

「ヨークシンでの仕事になるの。
大まかに言うと貿易会社の取締役が2名。
それから、表向きはただの八百屋の親父が1名じゃ。」

「裏向きは?」

「裏では新型麻薬の売人じゃ。」

「ってことはマフィアの関係?」

「調べではマフィアと取引はあるがマフィアの人間ではないの。」

「ふ~ん。
了解。殺し方の指定とか日付とかは?」

「8月中。それ以外は特になしじゃ。」

「そっか♪
了解。ならちゃっちゃと行って終わらせてくる。」

「これが地図と相手の詳細じゃ。」

「ありがとう。終わったらどーしたらいい??」

「連絡はイルミにしてくれればいい。
あいつも傍で仕事してるはずじゃからな。」

「イル兄ね。じゃー早速行こうかな♪
3件とも終わったらこっち帰ってくるな。」

「頼んだぞ。」

「はーい!!」

私は立ち上がるとそのまま屋敷を出た。
飛行船は電話でゾル家の敷地内にあるヘリポートに呼んである。

私は飛行船に乗り込むとさっきゼノさんから貰った資料に目を通した。

同じ会社の取締役2名。
会社の運営資金を不正に流用している。
更にマフィアと手を組んで相当あくどい事に手を染めている。
依頼主は会社の会長。

八百屋の親父。
新型麻薬の売人。
最近はマフィア2つと関連性があって、マフィアが手に負えなくなってるらしい。
なんでも元締めマフィアのドンの知り合いらしくて手が出せないらしい。

(マフィアが手に負えないってどんなやねん。)
まーこっちのが一筋縄じゃいかなさそうかもしれない。


ヨークシンを行ったり来たり。
他の町にも行ってみたいみがするなぁ~。

そんな事を考えながら私はヨークシンを目指していた。


「お食事は?」

「う~ん。
数日かかるしちょっと飲もうかな♪
サラダとしっかりめのおつまみお願い。」

「わかりました。
お酒はワインでよろしかったですか?」

「うん。ロゼのさっぱり系でよろしく。」

「はい。先にお持ちします。」

飛行船購入時に契約したギルさん。
優しいし料理も美味しいし言うことなし!
変に親しくしなくて丁度良い距離感。
お酒も結構詳しいからいい感じ。
35歳独身。顔もちょっぴり菜々ちゃん好み!?(笑)


私はご機嫌で飛行船の旅を満喫しているのでした♪

 

 

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