最終試験×四聖獣×ライセンス

ハンター協会所有のホテルの一室。

最終試験会場。

 
最終試験はトーナメント。
ルールは1勝する事。

不合格者1名を選出する。



第1試合

クラピカvsヒソカ
ヒソカ有利のなか、クラピカに何か耳打ちした後、ヒソカが負けを宣言。

【勝者】クラピカ

第2試合

半蔵vsゴン

半蔵有利の試合で半蔵がゴンの勝利・合格への意志に完敗し、ゴン失神中に負けを宣言。

【勝者】ゴン

第3試合

半蔵vsポックル

半蔵有利のまま、「悪いが
あんたには遠慮しない」の一言に負けを宣言。

【勝者】半蔵


第4試合

ボドロvsヒソカ

ヒソカの圧勝
ボドロ負傷
ヒソカがボドロに何かを耳打ち。直後ボドロが負けを宣言。

【勝者】ヒソカ


第5試合

ポックルvsキルア

キルア戦意喪失で負けを宣言。ポックル不戦勝。

【勝者】ポックル


第5試合

ギタラクル(イル兄)vs菜々実


「ギタラクルさん、本当の姿でお願いできませんか?」

 
審判に指定された位置につくなり話しかける。

 
「別にかまわないよ。
そろそろこの姿もつかれてきたしね。」

 
そう言って自称ギタラクル、本名イルミが頭や顔に刺さったエノキ・・・。もとい!
針を抜いて行く。

艶やかな髪に漆黒の瞳。

生イル兄やぁぁ!!

思わずヨダレが出そうなのを必死で我慢する。

 
「イル兄・・・。
なんでここにいるんだ!?
菜々実お前知ってたのかよ!?」

 
「ごめんね。知ってた。」

 
「キル、かーさんとミルキを射したんだって?かーさん泣いてたよ。なんて立派に育ったんだって。」

「そんな事どーだっていいんだ!菜々実負け宣言しろ!殺されるぞ!」

 
「大丈夫今は殺さないよ。
だって殺しちゃったら合格できなるでだろ。
次の仕事でどーしても資格がいるんだよ。
殺しちゃったら合格できないからこまるしね。」

 
イル兄はそう言って私を見た。

 

 

「キルア。大丈夫やから見守ってて。お願い。
ちゃんと見守ってってくれたら後でいっぱい誉めてあげるから。」

 

 

私はキルアに向ってウインクをした。

 

 

「菜々実!」

 

 

それでもキルアは私を止めようとする。

 

 

「お願い。信じて!!!!」
イルミさん。私実践は初めてなんです。
4次試験は不意討ばっかりやったから。」

 

 

「君たしかヒソカのお気に入りだよね?キルとも仲が良さそうだ。
俺から見れば君は邪魔者だね。
俺に勝てると思ってるの?」

「まさか(笑)
相手との力の差がわからないほど馬鹿じゃないです。
ただ手合わせしてもらいたいんです。自分の力がどの程度なのかが知りたいんです。」

イル兄相手なら死ぬ事も負傷する事もないはず。
思う存分暴れられる。

 

 

「よろしくお願いします。」

 

 

私はイル兄に頭を下げて挨拶をした。
そして四聖獣を呼び出した。
 

 

可愛い姿の4匹を見てイル兄はへぇ~と少し関心してくれる。


それと同時に会場内がざわつく。

そりゃそうか、この場で念を使えるのは3人だけ。
一瞬念を使うには反則になるんでは?と不安になった。

会長を見ると念でOKの文字。

よっしゃ!試すよ!

青龍を巨大化させ、イル兄に向かって行く。

『水の揺り籠(ブルーBOX)』
青龍が標的を食う。すると標的は水の中に閉じ込められる。
酸素濃度は自由自在。
窒息さすも、閉じ込めるだけも思いのまま。

さすがにイル兄にはギリギリのところで避けられる。

でもそれも予想通り。
 

 

避けた先から朱雀が突っ込んでくる。

『烈火の道標(レッドアロー)』

火矢の様に飛ぶ朱雀。
その体に触れた箇所は灰も残らず燃える。

 

こちらも後ろに飛び退き避けられる。

次の瞬間エノキ、もとい!針が飛んでくる。

すかさず玄武で自分の周りを囲う。

『鋼鉄に砦(ブラックカーテン)』
物理攻撃・念による攻撃、何もかもを弾いてしまう盾。
大きさ形は変形可能。
外からの攻撃を防げるだけでなく、中からの攻撃は負荷なく通す。


針は弾かれ、ブラックカーテンの中から白虎が襲いかかる。

『鋼の刃(ホワイト クロー)』
宙を駆ける白虎の刀の様な爪が向けられる。


体制を崩しながらも避けたイル兄。

でもその隙を見逃さなかった。

体制を立て直す前に『水の揺り籠(ブルーBOX)』を放つ。


イル兄の身体はあっという間に水に飲み込まれる。

 

 

「やった~!!捕まえた♪」

 

 

私は嬉しさのあまり可愛いサイズに戻った白虎を抱きしめた。

 

 

「これ、びくともしないんだね。
すごいや、息もできるし。」

 

 

イル兄は水の中で腕を組んで片手を顎に添えて感心している。



「私の負けです。
やっぱりイル兄は強いよ。
手合わせありがとうございました。
キルアは一度家に帰らせます。
それから私達が正々堂々迎えに行きます。
だから今は見逃して下さい。」


私がそう言うとイル兄は考えこむ。

 

 

「菜々実!何でお前が負け宣言してるんだよ!」

 

 

「レオリオ、私はイル兄には勝てへん。
まだ・・・。勝つためにした試合じゃないから。
兄弟対決はよくない(笑)」

 

 

私は理解できないと頭を抱えているレオリオに笑顔を向けた。

 

 

「キル約束だよ。
破ったら菜々実もゴンも俺が殺しにいくからね。」

 

「ちょっと待てよ!勝手に話しすすめるなよ!俺はなんにも言ってない!」

「キルア。私きちんとキルアの家族と話がしたい。
あかん?私はみんなに認めてもらいたい。
だからお願い。
絶対に迎えに行くから!!」

「・・・。わかった。けど約束だからな!
破ったら・・・。」

「うん。大丈夫。破らへん。」

私は不安そうなキルアにこれでもかと言う程の笑顔を向けた。


【勝者】ギタラクル


第6試合

キルアvs菜々実

 

 

 

「ここで負けたなんて言ったら、お前は後でお仕置き!」

 

 

その一言で色んな想像をして恐怖に顔が歪む。

 

 

「はい。俺の負け。」
 

 

 

キルアのその二言で試合終了。
菜々実の不戦勝が確定。

【勝者】菜々実


第7試合

ボドロvsレオリオ

ボドロの前戦でのダメージも後押しして開始20分でボドロが負けを宣告。


【勝者】レオリオ


第8試合

ボドロvsキルア

ボドロの体力限界により負けを宣言。
キルア不戦勝。

【勝者】キルア




第287期ハンター試験合格者9名(新人7名)


無事ハンター試験が終わた。

 

最終試験終了後、ライセンスの説明等を聞いた。

 

 

「キルは念の為俺が家に連れて帰るよ。」

 

 

イル兄は私が座っていた席を振り返って言った。

 

 

「うん。それでいい。
何が何でも家族を説得して、私が連れて出るから。」

「菜々実。それを言うなら俺達がだよ。」

 

 

ゴン・クラピカ・レオリオが集まってくる。

 

 

「ありがとう。私達絶対に行くから!」

「わかった。俺・・・。」

「大丈夫!信じてて。何があっても負けないから。」

 

 

私はそう言ってキルアを抱きしめた。

 

 

 

「試しの門もカナリアもゴトーさんも。」

 

 

 

抱きしめた時にキルアに聞こえるようにだけそう言った。

 

 

「!!!」

 

 

 

びっくりするキルアに笑いかけながら私は一足先に会場を出た。
向かうは会長の所。




「会長話があるんですが・・・。」

「何じゃ??」

 

 

会長がいるというホテルの一室に私は来ている。

 

 

「天空闘技場までの交通費貸してもらえませんか?
必ず返すので・・・。」

 

「なんじゃ、一文無しか?」

 

 

会長は笑いながらお茶を飲んでいた。

 

 

「はい。何せこの世界の通貨持ってないんで(笑)」

 

 

そう答えた私に会長は目をみはる。

 

 

「どういう意味じゃ??」

 

 

「そのままの意味です。
私はこの世界の人間ではありません。」

 

 

そう言って私はハンター試験に来るまでの経緯を離した。

 




「なんと。そんな事もあるんじゃな。
お前さんこの先どうするつもりなんじゃ?」

「天空闘技場に行って、200階まで登ります。
今の私なら3日程で可能かな・・・。
その後キルアを迎えに行って。
もう一度天空闘技場に戻って、今後の生活資金を調達します。
その後の事は後々考えます。」

 

 

笑いながら答えると

 

 

「なら口座も必要じゃな。」
 

 

 

そう言って会長はビーンズさんに私の口座開設をたのんでくれた。

「他に何かあるかの?」

「ではついでに(笑)
ウイングさんの連絡先を教えていただけますか?」

「ウイングのか?
かまわんが・・・。」

「ありがとうございます。
キルアとゴンが念の習得の際お世話になるはずですから。」

「ほぉ~。何とも便利じゃの~。」

 

 

会長は私の口座番号とウイングさんの連絡先を書いた紙を渡してくれた。

 

 

「通帳は2・3日中に天空闘技場の方に届けておく。
何かあればいつでも来ると言い。」

 

 

そう言って送り出してくれた。



部屋を出て中庭に行くとゴン達待っていてくれた。

 

 

 

「遅くなってごめんな。」

 

 

そう言って駆け寄ると


「早速だけど、キルアの所に行こうよ。」


ゴンは準備万端で私を見る。


「先に行ってて欲しいんや。
私は寄る所があるから、少し遅れていくは。
ここからは別行動になるかな。」

 

 

そう言うとゴン達はびっくりした顔をしている。

 

 

「キルアの家に入るには色々あるからゴン達とはきっと時差が出来るから。
次に会うのはキルアの家の中で♪」

 

 

私はそう言って手を振ってその場を後にした。

遠くでゴン達が絶対会おうと言ってくれていた。


更にホテルの出口でヒソカが待っていた。

 

 

「ヒソカどーしたん?」

「君を待ってたんだ。」

「私を?」

「そう。天空闘技場に行くんだって?」

「うん。よくご存じで(笑)
でも私は200階で試合するつもりないよ。」

「ばれちゃったのかい?
よくわかったね?」

 

 

ヒソカは不思議そうに私を見ている。

 

 

「何でかは内緒♪
でも気が向いたらするかも(笑)」

「なら楽しみに待ってるよ。」

「気長に待ってて(笑)」

「わかったよ。」

 

 

 

そう言ってヒソカはどこかへ歩いて行った。


目指すは天空闘技場!!

 

あとがき       

 

 

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