会長×お仕事×ライセンス

いや~、新盤ハンターの試験後の説明見てたらフッと書きたくなって(笑)

基本は会長との会話ですね。
はい。

自己満足です。すいませんm(__)m

 

 

 

「あれ?菜々実どっか行くのかよ?」

「あ~。会長からのお仕事です。」

朝いつもより早くベッドを抜け出そうとすると、寝ていたはずのキルアが目を覚まして私の腕を掴んだ。


「協専の仕事??」

「うん。でもなんか声がお気楽な感じやったからランクは低いんじゃない??」

「ふ~ん。いつ帰ってくんの?」

「今日は話だけやからすぐ帰ってくる。」

安心したような顔をした後、掴んでいた腕をキルアにグッと引っ張られた。

「うおっ!!」

バランスを崩してキルアの腕の中へと倒れ込むと、額にキスをされた。

「色気のない声。」

そう言って笑いながらキルアの腕から解放された。

「びっくりしたんやもん。
私に可愛さなんて求める方が間違ってる!」

私は胸を張って仁王立ちで堂々と言うと、キルアは『確かに。』と笑っていた。

そんなやり取りをしながら、服を着替えて準備を済ませ、会長の元へと向かった。

 

 

 

***********

 

 

「こんにちは。」

「お~。待っておったぞ。」

会長はのんきに抹茶を飲みながら私に手を振っている。

「お待たせしました。仕事って??」


「そんなに焦らんくても良い。ま~座ったらどうじゃ?」

私は会長に促されるまま向いに正座するとビーンズさんが抹茶と生菓子を差し出してくれた。

「うわ~!!綺麗ぃ~。」

差し出された生菓子は、四角い透明な琥珀の中にまるで水面に浮かぶ青葉の蔭を2匹の赤い金魚が泳ぐさまを表わしている様で、涼しげでめちゃくちゃ可愛い!!

「気にいたっかの??
お土産に持って帰るか!?」

「うん!!」

私は子供の様に目をキラキラさせながら大きく返事をすると会長は満足そうに笑っていた。


しばらく近状報告や、みんなの様子を話していると

 

「さて、そろそろ本題に入ろうかの?」

「お願いします。」

私は緩んでいた顔と気持ちを引き締めて、今回の協専ハンターとしての仕事の依頼内容の発表を待った。

「本来なら菜々実に頼む様な仕事ではないんじゃが、一度くらいは経験を兼ねて依頼しようと思っての。」

「私では役不足って事??」

「逆じゃ。取るに足らん仕事じゃ。ただ、極秘の仕事じゃから、毎年決まった十二支んにさせておったんじゃが、今年はお主に頼みたい。」


「十二支んがしてた仕事を私が??」

「ずばり!ハンターライセンスを奪ってきてほしいんじゃ。」

会長はウインクしながら人差し指を顔の前でピンッと立てて笑っている。

「はぁぁぁ~!!??」

会長の突拍子のない言葉に私は目を見開いて自分でも耳を塞ぎたくなる程の大声を上げた。
会長は相変わらずのんきに抹茶をすすっている。

「ほっほっほ。驚くのも無理はない。ハンター協会がライセンス奪うんじゃからな。」

「なんでまた??」

「簡単なことじゃよ。
裏ハンター試験に合格出来なかった。それだけじゃ。」

いたって落ち着いた様子で淡々と会話を続ける会長に少し呆れながらビーンズさんが口を挟んだ。

「会長。それでは菜々実さんが驚かれて当然ですよ。
菜々実さん。ハンター合格の時の説明で5人に1人は1年以内にライセンスをなくしていると話したのは覚えてらっしゃいますか?」

「覚えてます。」

「その方たちのほとんどは裏ハンター試験の不合格者の方です。」

「不合格者??」

「はい。念能力にたどり着けなかった。
あるいは習得できなかった。
その見込がない。そんな方たちからライセンスを奪っていただくんです。」

「なるほど…」

私は少し落ち着くと抹茶を一口飲んで会長を見た。

「引き受けます。
ちなみに何人不合格なんですか??
って言うか電話で良かったんじゃ…」

「久し振りに顔を見たかったからのぉ、生菓子も渡したかったしな。」

そう言って会長は相変わらず笑っている。

私はガクッと肩を落としながらも、目の前の抹茶と生菓子を食べながらもう少し会長に付き合う事にした。


 

 

 

 

~おまけ~


「ただいま~!!
キルア生菓子もらて来たから一緒に食べよう♪
抹茶ミルク作ってあげるから。」

「いいぜ。
で?仕事内容なんだったんだよ?」

「ん?簡単そうやで。ハンターライセンスの強奪。」

「ライセンスの強奪!!??」

「うん。」

「ハンター協会がそんな事してもいいのかよ!?
ってかそもそもなんで強奪!?」

「それは…。」

「それは??」

「…秘密です。」

そう言って私は右目を閉じて口の前にピッと人差し指を立てて、某マンガの某謎の神官の真似をした。


ゴンッ!!!

「いったぁぁぁ!!」

するとキルアに頭を殴られた。

「いや、なんかよくわかんないけど腹立った(苦笑)」

「うう~(泣)
いくらなんでも殴らんくていいやん…」

「お前がちゃんと言わないから悪いんじゃん。」

「裏ハンター試験の不合格者。」

「なるほどな。」

「あ~も~!!
仕事の話はどうでもいいからお茶しよう。」

 

「どうでもいいってお前…」

 

「へ??だってすぐ終わるし。

それよりお茶♪お茶♪」

 

 

「仕事より食い意地…」

 

「何か言った!!??(怒)」

 

「なっなんにも言ってないぜ?

あ~抹茶ミルク早く飲みたいな~。」

 

「しらじらしい…」

 

 

~fin~